JTPAシリコンバレー・カンファレンスの前は準備で立て込んであまり更新の余裕が無く、終わってからはいろいろ考えることもあり、総括できないまま更新しない日々が続いてしまった。日本語ウェブの世間は渡辺発言や梅田発言で在シリコンバレー日本人と日本にいる日本人の間の摩擦で大いに燃え上がり、何かその空気がまだ残ってる感じがする。カンファレンス自体も準備している段階から金融危機の影響がひしひしと感じられ、今まで好景気のシリコンバレーに「こっちの方が楽しいよ、おいで」という感じではなくなってきていたと思う。
金融危機の発端はアメリカのサブプライム住宅ローン問題であり、そのことで日本でのアメリカ信仰みたいなものが冷や水を浴びせられ、アメリカシンパの経済論者たちが槍玉に挙げられている状況だ。その中で「アメリカは良いよ、おいで」ということに対して日本に居続けている人たちはなんだか納得がいかないで反感を抱いているのだな、と思う。でもそれって、そもそも話がかみ合っていないように思う。
国家がどういう状況にあるかということと、一個人としてどういう未来の選択肢を選ぶかということの間には関連こそあれ、全く別の問題だ。それをアメリカと日本の優劣比べみたいにしかとらえられていないのではないだろうか。憂国や愛国の情と自分が個人としてどのような未来を生きて行くかは、混ぜて考えない方が良い。
「シリコンバレーでぬくぬく」している人は日本の実情とずれているみたいな論調も見受けられたが、ぬくぬく暮らして日本に貢献できるのなら、日本で苦しむのより日本のためになるのではないだろうか?東南アジアなどから日本に出稼ぎに来ている人たちは母国の人たちから国を捨てたとなじられるのだろうか?もし外貨を稼ぐのが目的であれば出稼ぎも良い。残念ながら日本を経済的に支えられる程日本を離れて働く日本人は多くない。できないのか、したくないのか。もちろんいやがる人が海外に出て働く意味など無い。でも日本で息苦しい思いをしている人もまたいるはずだ。そういう人たちに「海外で働いても良いんだよ」というのがカンファレンスの趣旨だった。
残念ながら底辺をみればアメリカはヨーロッパに比べれば制度的セーフティネットの弱い国だ。セーフティネットはともかく、社会主義的側面もないではなかった日本の医療や福祉政策はここ10年でまさにアメリカ化しており、本当の底辺ではどちらが厳しいのだか微妙になってきているように思う。残念ながらそんなに「ぬくぬく」していないシリコンバレーで生き抜いて行くのには、仕事の能力だけでないいろいろな適応力が要求される。それに挑む意気が無いのなら来てもしょうがない。「シリコンバレーにおいで」のかけ声も誰にでも届くものではないのはわかってて発信されているのだ。
どこの国に住み、働く事を選ぼうが、自分がどの国を愛しているかは心の問題だ。自分が働く場所は自分に向いているかで選べば良いだけだ。その方が自分にも愛する国、働く国に両方にとっても良いと思う。
2009/10/05
2009/01/20
Inauguration
いよいよ明日はオバマ新大統領の就任式だ。
もちろん米国の先行きは決して明るくない。
ブッシュ前政権のの責任は明白だが、だからと言ってオバマ新政権の課題が減るわけではない。
アメリカは長く緩やかな衰退の途についている、と意見は大きくは外れていないだろう。
だがどこと比べて?
日本や欧州など、他の先進諸国に比べてアメリカの未来は暗いだろうか?
圧倒的な経済力・軍事力を背景に覇権国家として君臨した時代は過去のものとなりつつある。
だが次なる覇権国家は一体どこなのか?
正直、アメリカ以外に覇権国家の責任を担える国はない。
アメリカの覇権が揺らぐことは世界の安定が揺らぐことだ。
中国やロシア、インドに世界の未来を託せるだろうか?
アメリカは覇権国家のわがままの限りを尽くした。
特にブッシュ政権下の政策は世界のリーダーにあるまじきものだったろう。
だが中国・ロシア・インドなど他の大国と違うのは、それを自ら修正する力をアメリカは持っている、ということだ。
オバマ政権の最大の役目は驕るアメリカ人民の目を覚まし、世界のリーダーとしての自覚を取り戻すことだろう。
経済危機も何もかも、それなくしては克服できないだろう。
長い戦いが始まろうとしている。
もちろん米国の先行きは決して明るくない。
ブッシュ前政権のの責任は明白だが、だからと言ってオバマ新政権の課題が減るわけではない。
アメリカは長く緩やかな衰退の途についている、と意見は大きくは外れていないだろう。
だがどこと比べて?
日本や欧州など、他の先進諸国に比べてアメリカの未来は暗いだろうか?
圧倒的な経済力・軍事力を背景に覇権国家として君臨した時代は過去のものとなりつつある。
だが次なる覇権国家は一体どこなのか?
正直、アメリカ以外に覇権国家の責任を担える国はない。
アメリカの覇権が揺らぐことは世界の安定が揺らぐことだ。
中国やロシア、インドに世界の未来を託せるだろうか?
アメリカは覇権国家のわがままの限りを尽くした。
特にブッシュ政権下の政策は世界のリーダーにあるまじきものだったろう。
だが中国・ロシア・インドなど他の大国と違うのは、それを自ら修正する力をアメリカは持っている、ということだ。
オバマ政権の最大の役目は驕るアメリカ人民の目を覚まし、世界のリーダーとしての自覚を取り戻すことだろう。
経済危機も何もかも、それなくしては克服できないだろう。
長い戦いが始まろうとしている。
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2009/01/02
Happy New Year 2009
また新しい一年が明けた。
去年は世界的に激動の年だった。
特にアメリカでは経済・政治の動きが大きかった。
そしてそれと連動するように年の暮れには国際情勢もきな臭くなってきた。
それがどういう風に2009年に影響するのか。
2009年で渡米丸10年を迎える。
3つの任地、グリーンカードを取得しての現地化、色々会った10年だった。
2008年は区切りの一年だったと思う。
2009年は次の10年に向けて歩みだす年になるんだと思う。
注意深く見守り、慎重かつ大胆に自分の人生を歩んでいくしかない。
何よりも自分で気をつけたいのは健康だ。
心身ともに健康でなければ、これからの厳しい時代を泳ぎ渡ることはできない。
がんばって良い年にしたいと思う。
2009年がみなさんにとっても良い年になりますように。
去年は世界的に激動の年だった。
特にアメリカでは経済・政治の動きが大きかった。
そしてそれと連動するように年の暮れには国際情勢もきな臭くなってきた。
それがどういう風に2009年に影響するのか。
2009年で渡米丸10年を迎える。
3つの任地、グリーンカードを取得しての現地化、色々会った10年だった。
2008年は区切りの一年だったと思う。
2009年は次の10年に向けて歩みだす年になるんだと思う。
注意深く見守り、慎重かつ大胆に自分の人生を歩んでいくしかない。
何よりも自分で気をつけたいのは健康だ。
心身ともに健康でなければ、これからの厳しい時代を泳ぎ渡ることはできない。
がんばって良い年にしたいと思う。
2009年がみなさんにとっても良い年になりますように。
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