2008/11/22

Where does blogging take you?

ブログを書いてどうなるのか、僕はまだ知らない。それを知るためにもはじめてみようかなとも思った。
WWWの普及当初からウェブページのコンテンツを作ることに惹きつけられる人は少なくなかった。僕は社会人になるのとWWWがブレークするのが大体同じころだった世代だ。学生時代はインターネットといっても利用はメール、FTPが中心だった。卒業するころにMOSAICが現れ、研究室でも自分のウェブページを作ったりとか色々し始めた。そして社会に出たころにはあれよあれよのペースでインターネットは普及し、それを牽引するアプリは確実にウェブだった。商業化が進み、ポータルサイトなどという概念がもてはやされた時期だった。
一応このころにも僕はウェブページ作りなどをやってみた。どちらかといえばグラフィック志向であったのでFlashの入ったページなどを色々作ってみたりした。そもそも僕はFlashの前身のSmartSketchをWACOMのタブレットとバンドルで買った口だ。それがFutureSplashAnimatorになり、Macromediaに買収されてFlashになった。当時はウェブ標準も安定していなく、ウェブページの最終的な見た目をコントロールするのが難しかった。Flashの埋め込みも色々面倒だったが、何とかFlashでチョコチョコと何かページを作ってみたものの、面倒くさくてはっきり言って続かなかった。
その後ホスティングを友達の間借りから自分でレンタルサーバを借りてみて、細かいFLASHなどは面倒なので基本的に日記を作るためのシステムみたいのを構築した。文章書いて、画像を添付してなどをWebページ経由でできるようにした。言ってみれば今のブログみたいなシステムだ。当時お手本にしたのはどちらか言うとBBSのシステムだけど。技術的にはホスティング・サーバがIISだった都合上ASPを使って、どちらもJScriptで書いた。当時ちょうどブラウザ戦争でIEとNetscapeが両立し、コンテンツを作る側も両対応で面倒なスクリプトを使うか、切り捨てるかを迫られる状況だった。微妙なスクリプトやCSSの互換性を気にしながら作るのは相当めんどくさかったが、一応動くシステムを作って前よりは更新がはかどるようになった。でもいつの間にか更新はスローダウンして徐々に休止してしまった。
再チャレンジはろくに使ってもいないホスティングサービスがメールがらみのトラブルが続いたため、別のところに乗り換えたとき。そろそろブログというものが話題になり始めて、ちょうどブログシステムを自分のサイトにぽんと導入できる仕組みになっていたので試しにやってみた。ところがろくに使いもしないうちにスパまれまくって終了。システムの対策自体がどうなってるのかも分からず、面倒くさいサーバ側の設定に飽きて投げ出した。
それから早2年くらい経つ。その状況からはじめた今回はとにかく有り物のサービスを使うことにした。Googleのやってる奴なら、とりあえず王道だろうとBloggerにしてみた。使い始めてみて気付いたのがBloggerにはTrack backがないということだ。自分へのリンクはGoogleが勝手に見つけてくれるのか。また自分がリンクしていることを知らせる手段は用意されていない。色々他のサイトの付加サービスなどで一応Track backを受けたり、Track backを打ったりもできるようだが試しに他の色々な無料ブログ・サービスで試してみても、なかなかうまくいかない。MozillaでブラウザからTrack backを打つプラグインなども試したが、これもだめなときがある。正直ブログがはやりだして数年経つが、あまりインフラとしては統一されていない点に気付いて少し驚いた。
初期のウェブはスタティックだった。そこにインタラクティブに書き込みができるようなBBSが生まれ、誰もが書きこむ掲示板からページの主の書き込みとコメントを明確に分けるブログになっていったが、ブログのブログらしさはTrack backという仕組みによって生まれた様々なブログのエントリの有機的なリンケージだろう。ただ一人が1箇所で発信する、1箇所で大勢が発信する、一人一人が自分の場所で発信したことがお互いに向けられて網の目のように広がっていく、というConsumer generatedなウェブの進化のステップだと思う。スタティックなウェブの時代にもBBSの設置や手で編集された相互リンクというものはあった。これがシステマチックにインフラ化されていくことによってどこまで裾野が広がり、コンテンツが豊かになっていくのか。現状のTrack backはまだ明示的にPINGを打ったりとかのステップが含まれる場合も多い。実際には何かのコンテンツを書いて発信したときに参照されている別のコンテンツに自動的に相互リンクが発生するようになって行くべき、というのがBloggerの仕様の背後にある思想なのだと思う。現時点ではまだ主流ではないようだけど。
とりあえずしばらくはTrack backの打ち方などを試したりしながらBloggerを使い続けてみようかと思う。